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◆先月、熊本で開かれた九州山口薬学大会で歌手の水前寺清子さんが、TVドラマにちなんで「ありがとう」をテーマに大会特別講演を行った。内容は、難民キャンプのボランティア活動や医療・介護問題に至るまで多彩だった
◆20年前のアフガニスタン難民キャンプ慰問活動について、「私たちが自らの手で現地の人たちに抗生物質や注射針を届けたいという強い気持ちがあったからこそ成し遂げることができた」と振り返る。国交のない国への立ち入りは、想像を絶するくらい厳しいものだったようだ
◆水前寺さんは、2000年に故郷熊本にケアハウス「水清庵」を開設しているが、医薬分業にも強い関心を持っている。とりわけ「薬局の薬剤師が患者との信頼関係構築によって知り得た情報を、医師の薬剤処方時にもっと生かしてほしい」と常々思っているとのこと。「チーム医療の重要性が強調されているが、日本はまだまだ医師を頂点としたピラミッド型の医療を展開している」とも言い切る
◆「薬剤師の皆さんには、サラリーマン気質ではなく職人気質で堂々と医療に取り組んでいただきたい」との水前寺さんのエールに応えてほしい。