秋田大学病院薬剤部の三浦昌朋氏は、9~11日に東京都内で開かれた日本臨床薬理学会学術総会のシンポジウムで、慢性骨髄性白血病(CML)治療における経口分子標的抗がん剤の薬物血中濃度モニタリング(TDM)を用いた治療戦略を解説した。遺伝子多型に応じてニロチニブの初回投与量を設定し、TDMを実施して目標の血中トラフ濃度を維持できるよう投与量を調節する方法を提示。「経口抗がん剤の血中濃度と抗腫瘍効果は相関すると考えている」と語った。
CML治療薬のイマチニブは、2012年の診療報酬改定によって特定薬剤治療管理料の加算対象に加わり、保険でTDMを実施可能になった。近年CML治療に使われるニロチニブやダサチニブについても、TDMを活用した治療戦略の構築が関係者の注目を集めている。
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