厚生労働省は12日、B型肝炎ワクチンの副反応報告基準案を、厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会に示した。部会では、多発性硬化症を基準に含めること等をめぐって委員から疑問が示されたことから、引き続き継続審議することとした。また、破傷風や日本脳炎など、各種ワクチンの副反応状況が報告され、ワクチンの安全性については重大な懸念は見られないと結論づけた。
B型肝炎ワクチンをめぐっては、シェアの約8割を占める化学及血清療法研究所(化血研)の製品の出荷自粛が原因で品薄状態となっていたため、厚労省が1月下旬に、ワクチン不足の解消を図るため出荷自粛を解除。その上で、厚科審の部会は今月5日、10月から定期接種化することを了承していた。こうした状況を踏まえ、厚労省は、B型肝炎ワクチンの接種による身体的反応や副反応が疑われる症状について情報を集め、副反応報告基準を定める必要があると判断し、基準案をまとめた。
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