ヤフーは、一般者向けに親子で遺伝する形質(遺伝子多型)から、病気発症リスクや体質を調べられる遺伝子多型解析サービス「HealthData Lab」を展開しているが、九州大学病院別府病院と別府市医師会と連携し、今月から遺伝子多型検査の癌治療における有用性を実証する共同研究をスタートした。まずヤフーが共同研究に参加した癌患者約50人から取得した遺伝子多型情報を、別府病院の医療者に提供。遺伝子多型情報から予後リスクを予測し、個々の患者に合った最適な薬剤を選択する個別化医療に向けた研究に役立てる。来年以降には、クラウドで別府市内の13カ所のクリニックにも患者情報を共有し、個別化医療のモデルケースを構築し、地域医療連携に広げる計画だ。
ヤフーは、Yahoo!JAPANが2014年11月から「HealthData Lab」を提供しており、遺伝子解析を通じて、一般者向けに約100項目の健康リスクと約200項目の体質傾向を報告している。今回の共同研究を行う目的は、「ビジネスよりも個別化医療に向けた社会実装を目指したい」という意味合いが強いという。
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