徳島大学病院は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象としたビタミンB12活性型製剤「メコバラミン高用量製剤」(E0302)に関する国内第III相試験を開始した。エーザイが国内で第II相試験を実施し、医薬品医療機器総合機構に承認申請していたが、部分解析の有効性データが認められず、承認申請を取り下げて開発を断念していた薬剤。徳島大病院が医師主導治験の第III相を実施し、再挑戦することになった。今後、発症後1年以内のALS患者128例を組み入れ、2020年3月まで試験を実施し、有効性・安全性が認められれば、3~4年後にもエーザイが承認申請を行う見通しだ。
ALSに対する医薬品開発をめぐっては、海外を含めこれまで100種類以上の薬剤で治験が行われてきたが、承認を取得したのはリルゾールとエダラポンのみに限られる。徳島大病院が知的財産を保有するメコバラミン高用量製剤は、末梢神経障害治療薬「メチコバール注」常用量の100倍量となる筋肉注射製剤で、罹患肢の筋活動電位を増大する作用メカニズムを持つ。
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