厚生労働省の作業部会は6日、心不全患者等の緩和ケア提供体制のあり方に関する報告書案を大筋でまとめた。心不全の緩和ケアを提供するに当たって、循環器疾患の専門知識を持つ看護師、薬剤師等の人材が十分に整備されていないと問題意識を示し、循環器疾患の疾病管理においては、医師、看護師、薬剤師等の多職種連携が必要と強調。「心不全多職種緩和ケアチーム」として協働していく方向性を示した。
報告書案では、緩和ケアの対象となる主な循環器疾患に心不全を想定。その中で、身体的苦痛について、癌患者の身体的苦痛の緩和ケアで使われる薬物療法を心不全患者に使用する場合は、適切な投与量の違い、心不全患者には有効でない薬物療法も存在することなどの相違点に留意する必要があると指摘した。具体的には、医療用麻薬の投与量、非ステロイド性消炎鎮痛薬やステロイドに伴う副作用の心不全への悪影響などを挙げた。
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