アジア諸国での革新的新薬へのアクセス向上を目指し、各国の製薬関連団体代表者や、政府関係者、アカデミアが一堂に会して話し合う国際会議「第7回アジア製薬団体連携会議」(APAC)が10日に都内で開催された。今回は、新たに中国の製薬団体もAPACメンバーに加わり、13団体が会議に参加し、約380人が出席した。会議では、アジアが保有する天然物資源から創薬に結びつけるための試行的なプロジェクトを今年から開始し、産官学と患者・医師が連携したアジア創薬エコシステムを構築することに合意した。日本で導入された新薬の条件付き早期承認制度をアジア各国に広げるための検討にも着手する。日本製薬工業協会の畑中好彦会長(アステラス製薬会長)は、11日に開催した記者会見で、「GMP適合性プロセスの統一化で成果が出ている。条件付き早期承認制度で承認された新薬をアジアに届けたい」と語った。
今回、合意に至ったのは、「創薬連携」「規制許認可」「新薬アクセス」の三つ。創薬連携では天然物の創薬応用をサポートするガイドラインを3月末に作成した。タイを中心に天然物ライブラリー構築に取り組んでおり、アジアのアカデミアや企業の研究者が利用しやすい仕組みづくりの一環。タイで天然物創薬のスクリーニングを行い、その後の知的財産保護や研究開発の進め方などを整理した。
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