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【薬局業務の効率化と質的向上を目指して】あさま・もみの木薬局グループ(東日本メディコム)

2018年07月30日 (月)

人と人のつながりを最重視‐先を見据えシステム等も導入

左が友野氏

左が友野氏

 あさま・もみの木薬局グループは、長野県の佐久市、小諸市、南佐久郡で4店舗を展開している。同グループでは地域密着に重点を置き、患者満足度向上に向けて、先を見据えたシステム等の導入を積極的に進めており、東日本メディコムの対面型薬剤情報システム「Drugstar Lead(ドラッグスターリード)」や写真付き薬袋発行システム「Drugstar Mate(ドラッグスターメイト)」などを活用している。同時に、システム等を扱う薬剤師という「人」、薬局に来局する患者という「人」、この「人」と「人」のつながりを最重視する姿勢を貫き通し、薬剤師の人間性向上にも力を注いでいる。

患者にプラスアルファのメリットを

 同グループの1号店である「あさま薬局臼田本店」が開設されたのは1997年。これに現在、「小諸あさま薬局」「佐久平もみの木薬局」「佐久穂もみの木薬局」が加わっている。あさま薬局臼田本店以外は、医療機関に隣接しているものの、処方箋集中率は低く、応需する処方箋の診療科は多岐にわたる。

 同グループの代表取締役を務める友野洋氏は、店舗を展開する佐久市、小諸市、南佐久郡について、「現在はいずれも人口が減少している。過疎化が進み、高齢者の割合が高い地域」と説明。「必然的に来局される患者さんも高齢者が多く、一人の患者さんが多くの薬を服用している。また地域特性の一つとして、かかりつけの薬局を持っている人が多い地域だと思う」とする。

 同グループの4店舗を見ると、ドライブスルーのある店舗(佐久平もみの木薬局・佐久穂もみの木薬局)や、無菌調剤室を完備した店舗(佐久穂もみの木薬局)などがあり、患者にプラスアルファのメリットがあるものを大事にしてきたという。また、内装や外観が薬局らしくない造りとなっているのも友野氏のこだわり。例えば、佐久平もみの木薬局の店内は天井が高く、開放感がある。植物なども多く配置されており、「待合室では居心地良く過ごしてもらいたい」(友野氏)という工夫がうかがえる。

天井が高く、開放感のある待合室(佐久平もみの木薬局)

天井が高く、開放感のある待合室(佐久平もみの木薬局)

 このように患者満足度の向上に積極的に取り組んでいる同グループだが、最先端のシステム等の導入もその一環。佐久市内や長野県内で一、二を争う早さで電子薬歴の導入や写真付き薬袋の発行に取り組んだのも、患者満足度の向上につなげるためだ。

 現在、導入している「Drugstar Lead」について友野氏は、「新しく患者さん向けに提供できるサービスを探していた中で、東日本メディコムが、先を見据えたサービス・システムとして提示してくれた」と説明する。

 「Drugstar Lead」は、処方内容から薬剤の変更点に着目し、特に注意すべき点を薬剤写真を示しながら服薬指導に利用することができる。説明内容は帳票として持ち帰ってもらうことも可能だ。

 友野氏は、「高齢の患者さんの代理の人が薬を取りに来た時、説明内容を帳票として持ち帰ってもらい、帰宅後に患者さん本人への説明時に用いることで、誤った服薬を防ぐことが可能。また、施設などに入所している患者さんの薬を管理する看護師等に帳票を渡すことで、薬の間違い防止などにも活用できる」と語る。

 iPadで処方歴等を持ち歩ける点に関しても、「どこにいても処方歴を確認できることは、われわれにとって非常に便利であり、それは患者さんにとっての便利にもなる。例えば、休日に患者さんから電話がかかってきても、全てきちんと対応することができる」と評価する。

システム活用で満足度向上

Drugstar Mateの写真付き薬袋

Drugstar Mateの写真付き薬袋

 また同グループでは、写真付き薬袋発行システムの「Drugstar Mate」も導入している。写真付きの薬袋によって、薬剤師側は患者に薬を渡す前に処方入力の誤りや薬の取り違えに気づくことができる。

 一方、患者側は写真付き薬袋を使用して、処方された薬と見比べながら薬袋に戻すことができ、薬の戻し間違いを防ぐことが可能だ。

 このように薬剤師、患者の双方にメリットを有する「Drugstar Mate」を活用することで、同グループではアドヒアランス向上につなげている。

 「Drugstar Lead」「Drugstar Mate」といったシステムを活用して患者満足度の向上を図っている同グループだが、友野氏は「優れたシステムを揃えようとも、薬剤師の人間性を向上させなければ、患者さんもこちらの話に耳を傾けてはくれない」とし、「人」の重要性を強調。「スタッフには常々、患者さんを下の名前で呼べるようになりなさいと話している。そういう仲になることで親近感が増すと共に信頼感が生まれ、本当の意味での“かかりつけ”になれるのではないか」と指摘する。また、来局する患者が「何を望んでいるのかを見極めることも重要」とする。

 人と人のつながりを最重視する姿勢で日々の業務にあたっている同グループ。1度や2度ではなく、薬剤師と患者が何度もやり取りを重ねる中で生まれてきた信頼関係というものが、真の意味での“かかりつけ”となっており、同グループの薬局が地域に密着して大きな貢献を果たしている証しといえよう。

あさま・もみの木薬局グループ(東日本メディコム)
https://www.e-medicom.co.jp/shohin02/dsl/



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