関連検索: 第一三共 インド ランバクシー ジェネリック医薬品 TOB
第一三共は11日、インド最大の製薬企業で世界規模で後発医薬品事業等を展開するランバクシー・ラボラトリーズの株式過半数以上をTOB(株式の公開買付)で取得する、と発表した。これにより、同社は後発医薬品市場にも本格参入すると共に、経済成長が著しいBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)の一つであるインドに橋頭堡を築くことになる。
同社では、グローバル規模で新たな成長機会を確保。新薬だけでなく、後発医薬品を含めたいわゆる”複眼経営”で全世界の患者ニーズに応えられる製薬企業を目指す。
同社は、2015年のビジョンとして「Global Pharma Innovator」実現に向け、世界の主要拠点において医薬品に集中した事業を展開し、売上高1兆5000億円、営業利益率25%以上、海外売上高比率60%以上の達成を目指しており、2007年度を起点とした3カ年の中期経営計画を推進中。すでに、海外拠点としては日米欧にネットワークを構築しているが、経済成長が著しいBRICsなどの新興国ではこのところ、2桁成長が続いていることから、新興国市場への進出し、新たな成長機会を取り込むことが必要と判断した。
同社によると、ランバクシーを傘下に収めることで、拠点が21カ国から56カ国にまで拡大するため、これを生かし、売上高の増大と今後の成長機会の確保を図りたい考え。ランバクシーが第一三共グループに加わることで、同社は「先進国市場と新興国市場」「イノベーティブとロングセラー」の双方を視野に入れた「複眼経営」により、成長拡大を目指したい考えだ。当面は日本市場では後発品事業には参入しない方向だ。
なお、買収総額は3600億円から5000億円程度になる見通し。ランバクシーの売上高は約1800億円(07年12月期)で、これらが売上高に加わることで、同社の連結売上高は1兆円を超え、武田薬品につぐ第二位の規模となる。
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