ロート製薬は、痛みを感じるようなドライアイ(目の乾き)症状に向けた眼科用薬「Vロートドライアイプレミアム」(第3類医薬品)を新発売した。つらい目の乾きの原因としては、涙液のバランスが崩れることで本来角膜を覆っているはずの涙に不足部分ができ、角膜表面が一時的に露出していることがある。この“ドライスポット”と呼ばれる現象のケアに着目した処方設計としている。
ドライアイ症状は、パソコンやスマートフォンの長時間使用による瞬きの減少、エアコンの普及等による乾燥した環境だけでなく、加齢やホルモンバランス、ストレスが関与することもあるとされる。また、特に女性では瞼の縁にあるマイボーム腺(油分の出口)をアイメイクで塞いでしまうことで、ドライアイ症状が起こりやすくなっているケースも少なくないという。
涙液は、涙の蒸発を防ぐ油層、酸素や栄養を多く含む水層、涙を目の表面にとどめる役割のムチン層の3層で形成されている。それぞれが役割を果たすことで、目の表面に潤いを保つことができるが、油層が不足するなど涙のバランスが崩れると、目の表面に“ドライスポット”が現れることがあり、目の乾きやゴロゴロ感、かすみ、疲れなどの症状が生じやすくなる。
同社では「こうしたドライアイ症状を感じる人からは『目薬をさしてもすぐ乾く。目を開けていられない』といった、より深刻な悩みを訴える声が多く聞かれるようになったことから、つらいドライアイ症状にも対処できる目薬の開発に着手した」とする。
「Vロートドライアイプレミアム」は、角膜ダメージケア成分「ポビドン」配合により、涙が不足することによって起こる瞼と角膜表面上のこすれ・摩擦を軽減させ、目を閉じたくなるほどのつらいドライアイ症状を改善する。また、塩化カルシウム水和物、硫酸マグネシウム水和物を配合し、涙に含まれるミネラル成分を補給する。
さらに、製剤を安定化させる添加剤としてオイル(ゴマ油)を配合している。点眼薬に高濃度配合することが難しかったオイル(ゴマ油)を、独自の“スーパー油層技術”により配合することに成功。瞳を覆うような広がるさし心地を実現した。
涙液の補助(目の乾き)、目の疲れ、目のかすみ(目やにが多い時など)、ハードコンタクトレンズを装着している時の不快感などに、1回1~3滴を1日5~6回点眼する。税別希望小売価格は15mL1500円。