神戸学院大学薬学部は今春から、1年と4年の学生全員を対象に、心肺蘇生法を習得するための新たな実習を開始した。心臓マッサージと自動体外式除細動器(AED)の使い方の普及に取り組む「PUSHプロジェクト」が開発した教材を採用し、薬学部教員が自ら指導者となって教えている。人体シミュレータを使った実習に比べ、教育効果は同等ながら、短時間で効率良く多くの学生に教えられることが特徴だ。担当教員は「目の前で倒れた人を助けるのは薬剤師や薬学生として当たり前のこと。必要な知識や手技を実習で身につけてほしい」と語る。
今月中旬、1年生を対象にした実習が薬学部校舎内で開かれた。白衣姿の学生が、人の上半身が描かれたシートを机の上に広げる。描かれた絵の胸骨部分に心臓模型を置き、室内に響くリズムに合わせて、重ねた両手の手のひらで心臓模型を何度も押す。適度な力で押すと心臓模型から音が鳴る仕組みだ。その音を頼りに、学生一人ひとりが心臓マッサージの適切な動作を繰り返し練習。シートの絵を用いてAEDの使い方も学んだ。
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