塩野義製薬の手代木功社長は11日にウェブ上で開いた決算説明会で、2020年3月期の国内売上高が前期に比べて98.4%減と大幅に落ち込んだ抗インフルエンザウイルス薬「ゾフルーザ」について「低感受性ウイルスへの医師の理解浸透は進んでいるとは思うが、大幅な処方増加には至らない間に2月、3月が来てしまった」と語った一方、「低感受性ウイルスはこの冬を通して国内外でほとんど出現しなかった」と強調し、こうしたデータを背景に強い切れ味を持つ同剤が市場で再び評価されることに期待を示した。
ゾフルーザの20年3月期の国内売上高は4.3億円。前期実績の263億円を大幅に下回り、期初予想の280億円は高い目標に終わった。これが全体の業績にも大きく影響し、期初には増収増益を計画していた20年3月期の売上高は前期比7.9%減の3350億円、営業利益は9.6%減の1252億円と落ち込んだ。
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