米イーライリリーは米国時間の1日、カナダのアブセレラと共同開発中の新型コロナウイルス感染症治療薬「LY-CoV555」について、入院患者を対象とする第I相試験を開始したと発表した。今月末に発表する安全性に関する試験結果で問題がなければ、入院歴のない患者を対象に含めた第II相試験を開始する予定。既存薬を転用するドラッグリポジショニングでの治療薬開発が加速する中、新型コロナウイルスを攻撃するよう設計された新薬の臨床試験は初となる。
第I相試験は、新型コロナウイルス感染症の入院患者を対象に実施する無作為化プラセボ対照二重盲検試験。「LY-CoV555」を単回投与した際の安全性、忍容性、薬物動態、薬力学を検討し、今月末には試験結果が得られる見込み。同剤の安全性が確認された場合、入院歴のない患者に対象を拡大した第II相試験を実施し、有効性を検討する。また、病歴からワクチン接種が望ましくない高リスク患者に対する予防目的の治験も計画している。
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