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経皮吸収型の抗アルツハイマー薬‐治験で有用性

2006年7月24日 (月)

 スペインのマドリッドで開催された第10回国際アルツハイマー病会議(ICAD)で、ノバルティスが開発中の経皮吸収型アルツハイマー治療薬「リバスチグミン」の海外PII/PIII試験成績が報告された。

 リバスチグミンは、抗アルツハイマー治療薬としては世界初のパッチ剤。日本国内ではこれまでノバルティスが開発を進めてきたが、昨年、小野薬品との間でライセンス契約が結ばれ、共同開発されている。ノバルティスでは既に前期PII試験を終了。現在、両社で後期PII試験の準備を進めている。

 国際アルツハイマー病学会での報告によると、アルツハイマー型認知症患者1195例を対象としたIDEAL試験において、リバスチグミンは種々の臨床症状に対し有効性を示し、目標用量での忍容性も良好であった。

 IDEAL試験は、中等度のアルツハイマー型認知症患者を対象に、パッチ剤1日1回貼付の有効性、安全性、忍容性を、従来のリバスチグミン経口剤(カプセル剤、1日2回投与)と比較する24週間の多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ及び実薬対照試験。

 成績によると、プラセボ群との比較では、リバスチグミンのパッチ剤投与群は、記憶力の大幅な改善が認められ、日常生活を維持しやすくなった。また、集中作業を最大20秒早く終わらせることができ、治験医師は「パッチ剤を投与した患者の方が全般的に良い結果であった」と評価している。

 リバスチグミン経口剤との比較は、カプセル剤(6mg、1日2回)と、大きさの異なる2種のパッチ剤(24時間で9.5mgを放出するパッチ剤10、および17.4mgを放出するパッチ剤20)について検討された。その成績では、パッチ剤10とカプセル剤の最高用量ととの比較で、ほぼ同等の有効性が得られた一方、コリンエステラーゼ阻害剤の副作用として広く知られている吐き気、嘔吐の発現率は、カプセル剤の23.1%、17.0%に対し、パッチ剤10ではそれぞれ7.2%、6.2%と3分の1程度であることが認められている。

 さらに、IDEAL試験で実施したアンケート調査によると、試験に参加したアルツハイマー型認知症患者の介護者の70%以上が、「従来のリバスチダミンの経口剤よりもパッチ剤の方が好ましい」と回答。その理由として、「投与スケジュールを守りやすい」「使い勝手が良い」「日常生活の中で支障となり難い」などを挙げた。

 同治験で治験責任医師を務めるカロリンスカ研究所(スウェーデン・ストックホルム)のベン・ウインブラッド教授は、「パッチ剤の登場で、アルツハイマー型認知症患者やその家族にとって重要な治療選択肢が一つ増えた。パッチ剤の有効性は、最高用量のカプセル剤を投与した場合と同等で、しかも吐き気や嘔吐などの症状も3分の1程度と低減できる」とコメント。「アルツハイマー型認知症治療におけるリバスチグミンの投与方法は、パッチ剤が最適と思う」と総括した。




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