TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【薬食審医薬品第二部会】イマチニブ抵抗性CML治療薬を了承‐新作用機序の抗HIV薬も

2008年11月28日 (金)

 薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は27日、イマチニブ抵抗性の慢性骨髄性白血病(CML)治療薬2成分と、抗HIV薬2成分を審議、承認することを了承した。いずれも稀少疾病医薬品に指定された。抗HIV薬の「シエールセントリ」は、新作用機序のため12月の薬事分科会で審議されるが、そのほかは薬事分科会に報告される。

 イマチニブ抵抗性CML治療薬は、「タシグナカプセル200mg」(成分名:ニロチニブ塩酸塩水和物、ノバルティスファーマが製造販売)と「スプリセル錠20mg、同50mg 」(ダサチニブ水和物、ブリストル・マイヤーズが製造販売)

 「タシグナカプセル」は、既存薬のグリベック(イマチニブ)と同じチロシンキナーゼ阻害薬。遺伝子変異による耐性、副作用などにより、グリベックが継続して投与できなくなった慢性期、移行期の患者に用いる。再審査期間は10年。原体・製剤とも劇薬。既に45カ国で承認されている。CML患者は約5000人で、うち投与対象患者は150人程度。

 「スプリセル」は、再発・難治性のフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の効能・効果もある。チロシンキナーゼ阻害薬で、タシグナと同様にグリベックなど既存の治療薬が無効、または抵抗性となった患者に用いるが、全ての病期(慢性期、移行期、急性期)のCML患者が対象となる。再審査期間は10年。原体・製剤とも劇薬。既に50カ国で承認されている。

 抗HIV薬は、「シーエルセントリ錠150mg」(マラビロク、ファイザーが製造販売)で、HIVウイルスが細胞に取りつく際の足がかりとなる補酵素「CCR5」を阻害する新しい作用機序を持つ。再審査期間は10年。原体・製剤とも劇薬。既に33カ国で承認されている。

 「インテレンス錠100mg」(エトラビリン、ヤンセンファーマが製造販売)は、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害薬(NNRTI)の一種で、耐性のHIV”1にも効果を示すことを狙って開発された。再審査期間は10年。原体・製剤とも劇薬。米国、カナダ、欧州などで承認されている。

 抗HIV薬2品目は、いずれも承認条件として、▽国内での薬物動態試験について進捗状況を定期的に報告する▽試験終了後は速やかに成績や結果を提出する▽全例調査――が付された。



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術