DX活用でトータルに提案
ベルシステム24の医薬事業では、医療分野に特化したコンタクトセンターをハブに、MRの様々な市販後活動支援サービスを提供している。同社のDXを活用したコンタクトセンターサービスの特徴は、ワンストップで「オペレーション」「コンサルティング」「システムソリューション」を三位一体でトータルに提案できることであり、この特徴は最大の強みとなっている。第5事業本部第2事業部医薬開発営業局の塚前昌利氏に、同社が展開している各種MR支援サービスなどの特徴を聞いた。
同社は、複数拠点を仮想コールセンターに統合し、高信頼性とコストメリットを両立したクラウド型コンタクトセンターシステム「BellCloud+」を基盤として、AI検索エンジン「Mopas」、音声認識、音声合成、AIなどの新技術を活用して、生活者からの問い合わせに自動応答するチャットボット・ボイスボット「ekubot」シリーズなど様々なDXソリューションを自社開発・提供している。
また、コンタクトセンターに集まる膨大な生活者の声を活用するため、音声をテキスト化する音声認識ソリューション「Amivoice」や、そのテキストデータを高速・高精度に分析できるテキストマイニングツール「VextMiner」なども備えている。
同社は、単なるDXソリューションを提供するだけではなく、使い方や有効性の提示もセットでクライアントに提案してニーズに応えている。▽幅広い業界におけるオペレーションの業務設計から構築・運用実績を持つ「オペレーション」▽約100人のコンサルタントが戦略・業務コンサルからソリューション導入、定着化支援までトータルサポートを提供する「コンサルティング」▽クライアントの要望・課題を解決するための最新テクノロジーを提供する「ソリューション」――という三つの視点からトータルサポートを実施しており、これらを三位一体でトータルに提案できることが最大の強みであり特徴となっている。
塚前氏は、「図で示したように、それまで別々の企業が行っていた運用、業務・設計コンサル、テクノロジーソリューションを当社1社でトータルに最適提案・運用が可能であり、選定から導入、そして定着まで一貫して支援できることが強みである」と、同社が提供できる価値をアピールした。
DXの取り組みが遅れているとも指摘される製薬企業では、コロナの影響もあって加速してきた。塚前氏は、「MR中心の情報提供から、デジタル導入、デジタル+MR=ハイブリッドの情報提供へと移行する中で、AIによるデータ解析技術やデジタルサービスの連携など、DXの取り組みが進んでいる」との認識を示すと共に、「ベルシステム24全社で培ってきたDX導入・提案の経験を学んで生かし、医薬事業において製薬企業へのDX提案を進めている」と説明した。
製薬企業への導入実績がある音声認識ソリューション「Amivoice」は、国内トップレベルの導入実績があるアドバンスト・メディアが開発した。特徴は、リアルタイムテキスト化、モニタリング機能、通話品質評価機能の三つである。
コールセンターに導入することで、オペレーター生産性向上、コールセンター品質向上とリスク監視、VOC(Voice of Customer)の有効活用などの課題解決につながることが期待できる。
そのほか、製薬企業に向けては、患者サポートプログラム、アウトバウンドコール、コロナ禍での情報提供支援(ウェブ講演会、リモートディテーリングサポート)、情報提供ガイドラインなどのサービスも提案して実績を上げている。今後、製薬企業へ各ソリューションサービスの導入を積極的にアプローチしていく方針だ。
ベルシステム24
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