オーガナイザー
吉成浩一(静岡県大薬)
中西剛(岐阜薬大)
医薬品をはじめとする化学物質の毒性評価は主に動物実験の結果をもとに行われている。しかし、既存の評価系では必ずしも十分ではなく、現に医薬品開発においては、多くの非臨床試験や臨床試験が行われているにも関わらず、市販後に有害作用が原因で市場から撤退することもある。
さらに近年、製品開発の効率化や動物愛護の観点から動物実験代替法の開発が急務となっている。そのため、機序を踏まえた評価が可能なモデル動物の開発や非哺乳動物試験系の開発、さらにはiPS細胞を用いたインビトロ試験系や化学構造に基づくインシリコ毒性予測手法の開発が盛んに行われている。
本シンポジウムでは、トランスジェニックマウスを用いたアンドロゲン関連毒性評価手法、ヒトiPS細胞を用いた発達神経毒性評価、ゼブラフィッシュの蛍光生体イメージングを用いた毒性評価ならびに化学構造情報を利用した肝毒性予測手法等の具体例を紹介する。
(吉成浩一)