大正製薬は、男性をメインターゲットとした解熱鎮痛薬「ナロンエースR」を23日に新発売した。仕事のストレスやプレッシャーからの頭痛に悩む男性ビジネスマンに的を絞った展開を図る予定で、同社は「新たなチャレンジ」と位置づけ、市場を開拓していく考えだ。初年度目標額は、10億円。
「ナロンエースR」は、五つの成分の連携効果で、つらい頭痛に早く効く。解熱鎮痛成分のイブプロフェンとエテンザミドが痛みのもとと伝わりをブロック(ダブルブロック処方)し、ブロモバレリル尿素、無水カフェインが鎮痛効果を高める。さらに胃粘膜保護成分も配合した。
広告展開では、「ナロンエースR」のCMキャラクターとして、新たにユースケ・サンタマリアを起用。4月1日から、ユースケ・サンタマリアが登場するテレビCMを放映する。そのほか、雑誌や交通広告、Webのバナー広告でも展開を行う。また、「ナロンエースR」のホームページ(http://www.taisho.co.jp/naron/)では詳しい製品紹介も行う。
23日には都内で新製品発表会を開催。ユースケ・サンタマリアをゲストに迎えて、新CM紹介やCM撮影などをめぐってトークセッションが行われた。
あいさつに立った上原健取締役は、「解熱鎮痛薬カテゴリーでは、どうしても女性ユーザーのイメージが強いが、使用の観点からみると、頭痛で使用される4割は男性によるもの。購入する際にも、4割で男性が何らかの形で意思決定に影響を与えている」と頭痛薬市場を分析。「男性は自分が頭痛をもっていること、それを周りに知られてしまうことに対して、どちらかといえばネガティブなイメージを持っており、市場の中では隠れた存在になっている」と指摘した。その上で、「今回、われわれは男性にターゲットを当てたコミュニケーションを図り、働く男性を頭痛から救う鎮痛薬というポジションを確立していきたいと考えている」と、市場開拓戦略を話した。