薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会は23日、第1類一般用医薬品5件のリスク区分について審議し、女性用頻尿等改善薬のフラボキサート(内服)を指定第2類へ引き下げ、残る4件を第1類に据え置くことを決めた。
フラボキサートは一般薬としては初の女性の頻尿・残尿感を効能・効果とする抗コリン剤。製造販売後調査で副作用は少なかったが、男性や妊婦が禁忌になっていたため、通常の第2類より販売時に注意を要する指定第2類とした。
一方、引き続き第1類となるのは、▽肝斑改善薬のトラネキサム酸配合剤(内服)▽禁煙補助剤のニコチン(貼付剤)▽膣カンジダ治療薬のミコナゾール(膣錠)▽殺虫剤のジクロルボス(樹脂蒸散剤)――4件。
このうちトラネキサム酸配合剤は、下部組織の調査会では第2類へ変更する案をまとめていたが、漫然と長期投与した場合の塞栓症の懸念が否定できないため、薬剤師が必ず関与する第1類薬のままにする。
ニコチンは、そもそも毒物であるため注意が必要で、服用の発現頻度の高さ、徐々に投与量を減らしていくなど使用法も単純でないことを考慮した据え置く。
ミコナゾールは類薬のイソコナゾールと同様の対応。
ジクロルボスは、劇薬指定の範囲見直しによって、劇薬から除外されることに伴ってリスク区分を検討したが、長期的な影響の観点から薬剤師等の説明が必要だと判断した。