医学生物学研究所(MBL)は、細胞内で機能的に関連したmRNAを同定できるキット「リップ‐アッセイ・キット」を新発売した。
これまで遺伝子解析技術としては、マイクロアレイが広く利用されてきたが、従来のマイクロアレイで得られた遺伝子情報では、機能的な関連性の解析が難しく、具体的な治療法の開発につながらない現状があった。
リップ‐アッセイ・キットは、疾患など関連遺伝子群を制御するRNA結合蛋白質(RBP)の働きをもとに開発されたキット。機能的に関連するmRNAのみを効率的に検出できるため、これまで難しかった遺伝子機能の解明が容易になり、診断薬や新薬開発に応用できる可能性がある。
今後、同社は、リップ‐アッセイ・キットやRBP発現解析用のマイクロアレイを使った受託事業を開始すると共に、関連技術を実用化させ、グローバルに事業を展開していく方針だ。2012年度には、事業全体で売上高10億円を見込んでいる。