パラマウントベッドはこのほど、陽と人(ひとびと)と共同で、働く女性を対象に「キャリアとヘルスケアに関する価値観調査」を実施した。その結果、これまで表面化しづらかった心身の不調とキャリア意識の関係性が明らかになり、企業や社会が取り組むべき「健やかさ」を起点とした働く環境を再設計していく必要性が浮き彫りとなった。
同調査は、45~55歳の働く女性2000人を対象に、昨年5~6月にインターネットで調べた。
その結果、7割弱が自身を「健康」と認識している一方で、睡眠の質を評価するアテネ不眠尺度では約半数が不眠症の可能性を示し、7割近くが何らかの睡眠不調を抱えていることが明らかとなった。また、更年期障害指数(KKSI)においても半数が中等症、約7%が重症に該当しており、多くの女性が不調を抱えながら働いている実態が浮き彫りになった。
心身の不調とキャリア意識の関係では、心身の不調と昇進意欲に有意な関連性は見られなかったが、新しい役割や挑戦を辞退する背景には更年期症状が影響している可能性が示唆された。実際に辞退理由として、23.5%の女性が更年期症状を含む健康課題を挙げている。また、不眠や更年期症状の自覚は、日々の業務パフォーマンスにも影響していることが確認された。
働き方やキャリアに「満足している」とした女性は全体の約半数だった。満足度の高低にかかわらず、スキルの活用実感、仕事のやりがい、プライベートとのバランスが共通して重要視されていた。一方で、不眠症状が強い女性ほど働き方への満足度が低下する傾向も確認され、睡眠の不調が日々の業務パフォーマンスだけでなく、キャリア全体への満足度にも影響を及ぼしている可能性が示された。
キャリアに対する自己認識では、「自分らしく働けていた時期がない、または分からない」とした女性が半数を超え、働く自分自身への肯定感の低さが明らかになった。さらに、10年前に思い描いていた将来像に対する現在の感情を分析すると、「喜び」よりも「哀しみ」が最も強く表れ、多くの女性がキャリアに関して複雑でネガティブな感情を抱えていることも示された。
今回の調査から、働く更年期世代の女性の約半数が不眠や更年期症状といった不調を抱えており、それらが仕事のパフォーマンスや満足度に影響している可能性が明らかになった。また、不調は昇進意欲には直接影響しないが、新たな挑戦を辞退する要因となり得ることも示唆された。さらに、更年期世代女性はキャリアに対しては「喜び」よりも「哀しみ」を感じる傾向が強く、キャリアを前向きに捉えにくい実態も浮き彫りになっています。
こうした実態に対し、これまでの企業の取り組みは、労働時間管理などが中心的だったが、潜在的な不調への対応は十分とは言えないと指摘されている。同社は今後、データと対話を通じて課題を正しく把握し、「心身の健やかさ」を起点に職場や社会の仕組みを見直すことが求められるとしている。
また調査では、次世代に対して「より働きやすい環境を望む」という声も多く、企業・当事者・支援側が連携し、多様な人が健やかに働ける環境づくりを進めていく必要なことが分かった。
なお同調査は、同社が睡眠データをもとに女性の健康をサポートする「sleep×femtech」プロジェクトの新たな取り組みとして、2025年10月から陽と人と共同で開始した活動「サイレントシフト(Silent SHIFT)」の一環として実施された。
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