テルモは11日、厚生労働省の今年度「医療技術等国際展開推進事業」の一つとして、同が応募した「東アフリカ(ケニア、エチオピア、タンザニア)における日本式の安全・安心な心臓カテーテル治療(PCI)の技術および教育手法の高度化・普及」が採択されたと発表した。同事業への採択は、2023年度から4年連続となりる。今年度の事業では、これまでケニアで構築してきた人材育成・研修モデルを生かし、東アフリカ地域におけるPCIの普及と定着を目指す。
同社は、同事業を通じこの3年間で、延べ約20人のケニア医師がトレーニングに参加すると共に、現地でトレーニングを自走化できる体制を構築するため、現地医師4人をPCIトレーナーとして育成し、医師の習熟度を定量的に評価できる評価指標を整備してきた。これらの取り組みを通じ、トレーニングを受けた医師のPCI習熟度の向上や、リスクにつながる行動の低減が評価指標に基づき確認されるなど、安全性向上に向けた一定の成果が得られている。
今年度は、これまでに構築した基盤と知見を生かし、▽高度化:高難易度症例に対応できる人材の育成▽横展開:ケニアを起点とした東アフリカ地域への展開――の二つを軸に事業を展開していく。
高度化では、ケニア国内の循環器専門医やPCIの習熟度が高い心臓カテーテル専門医を対象に、より高度な技術が求められる高難易度症例などのトレーニングを日本およびケニアで実施する。
横展開では、PCIを担う人材の裾野拡大を目指し、新たにエチオピアおよびタンザニアの医師を対象としたトレーニングを実施する。研修では、日本人医師に加え、これまでの事業で育成したケニア人医師も講師として参画し、現地主導による教育体制の強化を図っていく。具体的には、両国の医師をケニアの研修施設に招き、基礎的なPCIトレーニングを段階的に提供する。
これらの取り組みを通じて、現地の医師の育成に加え、日本側の医師にとっても国際教育の現場で講師としての経験を積む機会を創出し、将来の国際医療教育を担う人材の育成にもつなげていく。
なお、同事業はケニア心臓学会(Kenya Cardiac Society)との連携のもと実施される。同学会によるトレーニングを受ける医師の選定、医療規制への対応、トレーニングを行う日本人医師への支援などを通じて、安全かつ円滑な事業運営を図っていく。また、研修に参加したケニアの医師に対しては、現地の医師継続研修制度であるCPDポイントを付与できる仕組みを活用し、現地制度に根差した形での人材育成を進めていく。
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