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調剤の合理化について考える

2007年01月31日 (水)

◆米国の大手薬局チェーンに勤務する薬剤師の年収は約9万ドル――。先日の日病薬近畿学術大会でシンポジストの1人がそう紹介すると、日本との格差に呆気にとられたかのように、会場は一瞬静まりかえった
◆日本の薬局・薬剤師の年収はいかほどか。転職支援の事業者によれば、現在の中途採用の相場は都市部では概ね500万円前後。他業界に比べ、とりたてて高給というわけではない
◆よく知られるように米国では調剤ロボットが繁用され、錠剤を数える作業などは自動化されている。また、単純な業務はテクニシャンが担当し、薬剤師はジェネリック医薬品の選択など頭を使う業務に特化できる環境にある
◆きめ細かな調剤が日本の特徴だが、海外のように合理化できる余地は十分にある。例えば英国では、1カ月分の錠剤が包装された箱にラベルを貼って渡すだけで済むことが多い
◆合理的で効率的な調剤の仕組みを社会全体としてどう作り上げていくか。日本の薬剤師は自ら発信していくべきだろう。合理化により浮いた時間や労力を、医療の質の向上や医療費の効率化に役立てれば、高い評価、高い収入につながると思えるのだが。



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