TOP > HEADLINE NEWS ∨ 

【メルクセローノ】日本市場に積極投資‐抗癌剤「アービタックス」の上市に期待

2007年12月19日 (水)

関連検索: メルクセローノ メルク アービタックス 抗癌剤

ウェイン・パタソン社長
ウェイン・パタソン社長

 メルクセローノのウェイン・パタソン社長は、今後の日本市場における取り組みについて、国内市場はさらに成長が見込まれるとし、上市を予定している癌や不妊治療領域の製品は「日本市場のニーズに非常にマッチしている」と、本紙取材で語った。日本での事業展開をさらに成長・拡大させる方針だ。具体的には、MRの質にこだわった戦略で日本市場での浸透を目指す。特に現在申請中で、同社が期待する抗癌剤「アービタックス」については、競合他剤にはない強力なデータが得られていることから、パタソン社長は市場浸透に強い期待感を示した。

 同社は親会社の独メルクが今年1月、スイスのセローノを買収。国際的なメルクとセローノの統合作業の一環として、メルクの医薬品事業とセローノ・ジャパンが統合して10月1日付で設立されたもの。「癌」と「不妊治療」が重点領域で、事業展開の中心に据えている。

 パタソン社長は今回の経営統合について、「成長・拡大していくためのものだ」と位置づけた上で、特に日本では来年以降、新製品の上市が予定されていると指摘。さらに、「いまの伸び率が続くと、2020年になっても日本市場は世界第2位という規模だと見込まれる。わが社も当然、日本に積極的に投資していくという明快な意志を持っている」と述べ、日本市場への取り組み強化を図る方針を示した。

 重点領域としている癌と不妊治療については、「日本市場のニーズに非常にマッチしている」としており、日本での事業展開拡大が充分可能との認識だ。

 このうち、癌領域で最も期待が大きいのが抗癌剤の「アービタックス」。同剤はヒト上皮成長因子受容体(EFGR)を標的とするモノクローナル抗体で、治癒切除不能な進行・再発CRC(結腸直腸癌)治療薬として、今年はじめに医薬品医療機器総合機構に承認申請を行っている。早ければ08年にも承認取得が見込まれる。

 「アービタックス」についてパタソン社長は、競合他剤にない説得力あるデータが得られているとし、「競争の厳しい癌領域だが、他社製品よりはるかに上をいく製品だと考えている」と述べ、市場拡大に意欲を示した。

 一方、不妊治療では旧セローノが開発した遺伝子組み換え卵胞刺激ホルモン(FSH)製剤であるゴナールエフの適応拡大を目指す。同剤は日本で06年1月、低ゴナドトロピン性男子性腺機能低下症(MHH)治療薬として承認を取得しており、今後はIVF(体外受精)への適応拡大を図っている。現在、PIIIが進行中で、できるだけ早く承認申請を目指していく予定だ。

関連リンク

関連検索: メルクセローノ メルク アービタックス 抗癌剤



‐AD‐

同じカテゴリーの新着記事

薬剤師 求人・薬剤師 転職・薬剤師 募集はグッピー
HEADLINE NEWS
ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
新薬・新製品情報
人事・組織
無季言
社説
企画
訃報
寄稿
新着記事
年月別 全記事一覧
アカウント・RSS
RSSRSS
お知らせ
薬学生向け情報
書籍・電子メディア
書籍 訂正・追加情報
製品・サービス等
薬事日報 NEWSmart
「剤形写真」「患者服薬指導説明文」データライセンス販売
FINE PHOTO DI/FINE PHOTO DI PLUS
新聞速効活用術