「ケフラール」が売上トップ‐市場から消えた「アバン」も
「平成」の時代が終わろうとしている。1989年に平成の元号がスタートして以来、医薬品産業はバルクライン方式の廃止から加重平均値一定価格幅方式に転換した新薬価基準制度、新仕切価制度の導入、世界的に激化した製薬企業の合従連衡、医薬品卸の大規模再編など、激動の30年を歩んできた。この間、国内で医療用医薬品を主力とする企業数は4分の1に激減。国内で発売された製品群も抗生物質から生活習慣病、バイオ医薬品と大きな変化を遂げ、売上高ランキングには時代を写し出したラインナップが並ぶ。新元号の時代を前に、IQVIAがまとめた国内医療用医薬品市場の製品売上高データから、平成の30年間を駆け抜けた医薬品産業の歩みを連載で振り返る。
平成が幕を開けた89年。世界では中国で天安門事件が発生し、ドイツではベルリンの壁が崩壊して東西冷戦が終結する歴史的な出来事が相次いだ一方、国内では初めて3%の消費税が導入され、年末には日経平均株価が史上最高値を記録。これを最後に狂乱したバブル景気が崩壊に転じる大きな転換点となった。
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