富士フイルムは9日、新型コロナウイルス感染症患者を対象に抗インフルエンザ薬「アビガン錠」(一般名:ファビピラビル)の米国第II相試験を開始すると発表した。ボストンのブリガム・アンド・ウイメンズ病院、マサチューセッツ総合病院、マサチューセッツ州立大学メディカルスクールの3施設で実施予定であり、6月末の試験終了を目指す。
アビガンは、国内では抗インフルエンザウイルス薬として承認されている薬剤であり、米国では未承認薬となっている。ウイルスのRNAポリメラーゼを選択的に阻害することで増殖を防ぐ特徴を持ち、インフルエンザウイルスと同種のRNAウイルスである新型コロナウイルスに対しても効果が期待されている。米国第II相試験では、新型コロナウイルス感染症患者50人を対象に、アビガンと標準療法を比較した際の同剤の有効性・安全性を検討する。
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