新日本科学は、鹿児島県指宿市に非臨床試験に用いる非ヒト霊長類(NHP、カニクイザル)の新たな繁殖・飼育施設の建設を進めている。2026年にはカニクイザル4000匹を扱えるようになり、既存施設と合わせ最大で計8400匹体制に増強する。施設増強により国内需要分は賄える見通しで、安定供給を確保する。実験用NHP価格の低額化を図り、1匹当たり200万円前後での提供が可能になるという。
実験用サルを輸入する場合、現地の事情により輸入が停止し、米国では実際に実験用サルが不足する問題に直面している。それに対し日本市場は、新型コロナウイルス感染症の流行以前から、カンボジアとベトナムから輸入する実験用NHPは5000~6000匹で安定的に推移し、供給不足問題の影響はほぼ受けていないという。同社は、販売価格高騰に対しても「安定的に市場よりも安価に試験を提供できている」としている。
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