製紙大手の王子ホールディングス(HD)の製薬会社である王子ファーマが、第一種と第二種の医薬品製造販売業許可を取得し、医薬品事業体制を整えた。同社は主力の製紙事業の原料となる豊富な木材を利用して、主要成分であるヘミセルロースの機能性に着目し、将来の成長領域としてメディカル・ヘルスケア領域への参入を図る。現在、研究開発段階は非開示だが、硫酸化ヘミセルロースの抗炎症作用と血液抗凝固作用を生かせる対象疾患を検討している。同社は、ヒト用と動物用の医薬品を含め2030年度に100億円の売上を目指す。
木材由来成分を製品化へ
王子HDは21年度までの中期経営計画で、イノベーションの推進の一環で医療領域への進出を掲げ、20年4月に王子ファーマを設立した。合わせて以前に取り組んでいた薬用植物研究について21年に王子薬用植物研究所として株式会社化(北海道名寄市)している。
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