
東京都医師会の尾崎治夫会長は16日、都内で開かれた東京都薬剤師会の新年賀詞交歓会であいさつし、小林製薬が製造販売する紅麹を原料とした機能性表示食品により健康被害が発生した問題で、再発防止には薬局薬剤師の役割が欠かせないとの考えを示した。「薬の確認はお薬手帳ですると思うが、健康食品を服用してるかどうかもチェックしていただきたい」と述べ、各地域で薬剤師が健康食品の摂取状況などを把握する体制が必要と訴えた。
尾崎氏は、日本医師会の健康食品安全対策委員会委員長を務めている。国内の健康食品市場が拡大する中、健康食品摂取による副作用リスクが社会的に認知されていない現状に懸念を示し、「健康食品を摂取する人たちは薬ではなく、副作用はないと思っている人がほとんど。紅麹事件が起き、腎臓や肝臓が悪くなったり、皮膚がアレルギーになった人が多くいるが、安全だと思っている。(副作用が出ても)医薬品でないため、医師や薬局にも言ってくれない」と問題を指摘した。
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