ニプロはこのほど、札幌医科大学と共同開発したヒト自己骨髄由来間葉系幹細胞「STR03」について、適応疾患「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」を対象とした第II相臨床試験(企業治験)を昨年10月から開始し、1例目の患者への投与が完了したと発表した。
ALSは現在、国内外で製造販売承認されている治療薬は存在するものの、疾患の進行を根本的に抑制する治療法は確立されておらず、アンメット・メディカル・ニーズが極めて高い疾患の一つとされている。
札幌医大と共同開発した「STR03」は、自己骨髄由来の間葉系幹細胞を用いた製品で、神経保護作用や神経栄養作用、血液脊髄関門の安定化などを通じて、ALSの進行抑制やQOLの改善に寄与することが期待される。
同治験では、ALSに対する「STR03」の安全性および有効性を評価し、適応に向けた科学的根拠の確立を目指していく。
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