村田製作所と学校法人立命館は今月、STEAM教育の推進を通じ、次世代を担うイノベーティブな人材の育成および日本の理科教育の革新を促す教育モデルの創出に寄与することを目的に、協定を締結いたしました。
同協定でのSTEAM教育とは、「STEM(Science、Technology、Engineering、 Mathematics)に、芸術、文化、生活、経済、法律、政治、倫理等をA(liberal Arts)として加え、各教科等での学習を実社会での問題発見・解決に生かしていくための教科等の横断的な学習のこと」と定義している。
同協定によって、立命館大学びわこ・くさつキャンパス内に28日にオープンした「グラスルーツイノベーションセンター(GIC)」、ならびに今後滋賀県守山市に開設を予定している村田製作所の子ども向け科学体験施設での連携や、STEAM教育に関する教材・教育プログラムの共同開発や実施をはじめとした連携・協力を進めていく。
村田製作所は、将来イノベーションを起こす人材を育成するためSTEAM教育活動に取り組んでいる。2006年からモノづくりを支える技術者の仕事内容や楽しさを伝える「出前授業」を開始し、現在ではプログラミングに必要な論理的思考を養うコンテンツなどを用い、全国の事業所近隣の学校を中心に年間100回ほど実施している。
さらに、20年には村田製作所みなとみらいイノベーションセンター内に子ども向け科学体験施設「Mulabo!」を開設。科学や電気の基本を楽しく学べる展示やイベントを実施している。また、地方自治体と連携した次世代育成の推進や、大学と理工学への興味促進に関する共同研究を行うなど、産官学連携による活動にも積極的に取り組んでいる。
立命館は、学園ビジョンR2030に基づき、世界水準の研究・教育展開を核とした次世代研究大学ならびに次世代探究学園の構築を目指し、小学校から大学院まで一貫した人材育成に取り組んでいる。立命館高校が02年度から現在に至るまでスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されるなど各附属校で理系人材育成の取り組みを重ねている。
また、19年に立ち上げた社会起業家支援プラットフォーム「RIMIX(リミックス)」では、一貫教育型アントレプレナーシップ教育を国内に先駆けて推進しており、アイデアの具現化や社会への新たな価値創造ができる人材の育成を目指している。
両者は、同協定を契機に、実社会と教育現場をつなぐ体験の循環を実現し、STEAM教育の推進を通じ、次世代を担う人材育成および日本の理科教育を関西から変えていく教育モデルの創出に取り組んでいく。
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