宮城県立こども病院薬剤部は、医療的ケアが必要な小児の専門的な薬学管理に対応するため、薬剤管理サマリーを用いて保険薬局への情報提供を行っている。退院前カンファレンスに保険薬局の参加を促したり、在宅中心静脈栄養(HPN)を実施する事例で保険薬局薬剤師に無菌調製の実地研修を行っている。こうした取り組みを通じて、2022年以降は退院カンファレンスに保険薬局が参加した件数は全体の6割以上に増加した。薬局薬剤師が参加することで、患者家族との顔合わせや退院後を見据えた薬剤管理を話し合う貴重な機会を作り出している。
同院薬剤部は、薬薬連携の実施状況を把握するために22年4月~今年3月末までの小児集中治療室(PICU)や産科病棟を除く入院患者を対象に、薬局に対する薬物療法に関する重要情報をまとめた文書となるサマリー発行件数、発行人数、発行割合、入院病棟、主診療科を集計したほか、退院カンファへの薬剤師の参加状況、無菌調製実地研修の実施状況を調べた。
* 全文閲覧には 薬事日報 電子版 » への申込みが必要です。