医療・ヘルスケア分野のアプリ・Webシステムを開発するキュアコードは14日、三重大学と共同で開発している心疾患・心不全患者向けスマートフォンアプリ「ハートサイン」において、新たな臨床試験「Ex-SMART試験」を開始したと発表した。
ハートサインでは2022年から現在まで、アプリ利用による心不全増悪の早期検知、心不全再入院率低下、運動耐容能向上等の有効性を検証すべく、症候性心不全・心筋梗塞患者様を対象として二つの臨床試験を実施している。今回開始されたEx-SMART試験は、心不全ステージの初期段階である高血圧を対象とし、より早い段階での健康に対する意識向上、行動変容を促すことを目指している。
高血圧や心不全は、継続的な自己管理が重要で、これまで紙媒体の「心不全手帳」を用いて患者自らバイタルデータや病状を記録・管理してきたが、その利便性や継続性には課題があった。
このような背景から、三重大病院循環器内科と同社は、より手軽かつ効果的に自己の疾患管理を行えるPersonal Health Record (PHR)アプリ「ハートサイン」の共同開発を進めてきている。
ハートサインの基本機能である血圧や脈拍数、体重等の入力測定値と自覚症状に応じて自動的にリスクを判定し受診を促す機能を用いて、心不全症状の見逃しによる再発や緊急入院のリスク軽減を目指している。これらのデータは医療者で確認され、外来診療やリハビリテーション、療養指導等に活用されることで質の高い診療支援を提供することも目的としている。
今回、生活習慣病の代表格であり、心疾患・心不全の主要なリスク因子である「高血圧」の管理ニーズに応えるべく、対象患者層を拡大し、さらなる社会実装を目指してアプリを大幅にリニューアルした。
リニューアルの主なポイントしては、ロゴマーク、アプリアイコンなど全体のデザインを一新し、親しみやすいキャラクターを導入した。また、より直感的で分かりやすいインターフェースとなり、ユーザーがストレス泣く日々の健康管理に取り組めるよう、UXの向上を図っている。
また、高血圧症患者向けに、▽リスク判定とメッセージ▽クイズ形式で学べるコンテンツ「ハートケアブック」▽日々の血圧測定結果を集計した「血圧トレンド」――といった新機能を追加している。
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