富士経済は、中高年層と若年層ユーザーの美容・身だしなみへの意識の高まりによって好調な品目がみられるメンズコスメティックスと、定着した高いヘアケア意識を背景に購入数や高価格商品が伸びているヘアケア・ヘアメイク用品の国内市場を調査し、その結果を「化粧品マーケティング要覧2026 No.2」にまとめた。それによると、2026年のメンズコスメティックスの国内市場に関しては、メンズコスメ意識は高まるものの、ユニセックス商品への移行が進むためにメンズ専用商品を苦戦するとの見込みを示した。
調査結果の概要によると、メンズコスメティックスの国内市場の26年は、乾燥による肌荒れへの関心から、中高年層を中心に保湿用のメンズ整肌料が好調であるほか、酷暑の長期化を背景に、皮脂による顔のテカリや体のニオイなどに対応するメンズ洗顔料やメンズボディシャンプー、顔拭きシートが伸びている状況。一方、メンズシャンプー・リンスやメンズスカルプケアは、女性用として展開されながら男性も使用できるユニセックス商品への移行が進んでいることにより縮小するほか、ボディクリーム・ローションやリップクリームが低調なため、市場は前年比0.4%減の1616億円と見込んでいる。
今後については、電動シェーバーの利用者増加によってメンズシェービング料の需要が縮小し、ユニセックス商品への移行によって男性専用のヘアケアやボディケアも減少することから、市場は緩やかに縮小するとみられるている。ただ、男性の美容や身だしなみへの意識は高まっており、若年層では乾燥、毛穴汚れ、ニキビなどの悩みに対応するメンズ洗顔料やメンズ整肌料、中高年層では乾燥、肌のハリ、シワに対応する保湿商品は伸びる見込みだ。人口減少が進む中、20代からスキンケアを習慣化させ、継続的なブランド利用につなげるメーカーの取り組みが市場拡大に向けて重要になると指摘している。
ヘアケア・ヘアメイク用品の国内市場の26年は、コロナ禍を契機に高まったヘアケア意識が定着し、シャンプーやトリートメントの購入数が増えていることに加え、機能性の高い高単価商品の購入が増加しているため、市場拡大が続くとみられている。「ReFa」(MTG)など2000円前後の新ブランドが相次いで展開され、単価が上昇しているほか、大手参入企業による新ブランドの拡販も市場をけん引すると見込む。
また、高機能・高価格帯の商品を購入する層が、美容への関心が高い若年女性だけでなく中年層や若年男性へ広がっているため、今後も市場は拡大すると予想。SNSや動画投稿を通じて成分に関する消費者の知識が深まり、配合濃度や成分の希少性を訴求する商品が増えるほか、洗髪後などに使用するアウトバストリートメントでは、髪の内部を補修し、さらさらとした仕上がりを得やすいヘアミルクの需要増加などが市場拡大に貢献するとみられている。
一方、競争激化によって機能性訴求だけでは消費者の支持を得ることが難しくなっており、消費者が納得できる機能や成分を示しながら、他と差別化を図っていくことが求められていると分析している。
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