
エーザイ・ナレッジセンター・インド
エーザイは、インドに医療用医薬品の生産・研究拠点「エーザイ・ナレッジセンター・インド」を開設した。原薬・製剤の生産、原薬のプロセス研究機能を1カ所に集約した同社初の拠点で、2010年度中に本格稼働を開始する予定。
エーザイ・ナレッジセンター・インドは、医療用医薬品の原薬・製剤工場に、原薬の研究機能を併せ持つ研究・生産拠点として、07年12月に着工。グローバルでの医薬品の安定供給や新たな原薬合成プロセスの開発を目指して、インド南部アンドラ・プラデシュ州ビシャカパトナムに位置するジャワハルラール・ネルー・ファーマ・シティの経済特区内、約6・1万坪の区画に、総額50億円を投入して設立された。
今後、10年度中には本格稼働を開始する予定で、アルツハイマー型認知症治療薬「アリセプト」、筋緊張改善剤「ミオナール」などの既存品の原薬・製剤を生産するほか、開発中の次期グローバル製品の原薬プロセス研究や原薬・製剤の生産を行うことにしている。生産能力は、原薬が年間約30トン、製剤が年間約10億錠となる。
これまでエーザイは、原薬生産を日本の鹿島事業所の1拠点で行ってきたが、新たに市場成長性の高いインドを拠点とすることで、原薬のグローバル生産体制の強化を図る。