
医療用医薬品卸売業公正取引協議会は26日、都内で総会を開き、同日付で辞任した木瀬克彦会長(アトル/九州ブロック)の後任として、副会長の高橋英富氏(成和産業/中国ブロック)を新会長に選任した。任期途中で会長職を引き継いだ高橋氏は、「責任の重さを痛感している。課題は山積しているが、真摯に取り組んでいきたい」と抱負を述べた。
総会では、2010年度の事業報告・収支決算、11年度の事業計画・収支予算を了承した。11年度は、従来よりも公正取引競争規約研修の実施回数を増やすことで、MSにルールを遵守させ、規約違反の防止に取り組むと同時に、独占禁止法など公正取引に関する法令の普及や理解促進につなげる施策も実施していく。
また、日本医薬品卸業連合会や関係行政機関、メーカー公取協などの関係団体との連携も強化していく方針だ。
高橋氏は、「メーカー側が新たな公競規を来年4月から施行する。薬卸公取協としても、共通の問題として考えていきたい」と述べ、業界全体で規約違反の防止に取り組む考えを示した。
薬卸公取協では、今後の研修増加を見据え、財務基盤を強化するため、早ければ来年にも会費増額に関する検討を始める。