ジェネリック医薬品(GE薬)注射剤に強い富士製薬は、新薬とバイオ後続品を中心とした事業への転換を図り、GE薬と新薬の兼業メーカーとして脱皮を目指す。今月から社長に就任した武政栄治氏は本紙のインタビューに応じ、「GE薬の市場シェア80%目標は国を挙げての流れではあるが、(GE薬シェア80%達成後の)その先を見据えるとブランド薬へシフトする方がよいという経営判断をしている」と事業構造改革への決意を示す。産婦人科領域、造影剤などの放射線領域、癌領域の3事業を重点領域に据え、19年にはブランド薬の売上高を全体の3分の1を占める140億円まで引き上げ、スペシャリティファーマとして成長していく方針を示した。
同社の15年9月期決算の売上高は316億円。GE薬メーカーの中では、注射剤製造を得意としており、急性期医療で用いる造影剤と産婦人科のホルモン製剤などニッチな領域でも存在感を発揮する。14年に発表した5カ年中期経営計画では、最終年度の19年9月期で売上高425億円を目標としている。
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