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製薬企業の法令遵守、経営陣のやる気が大事‐スポーツ団体の不祥事を例に

2017年03月13日 (月)

新四谷法律事務所・伊東氏の講演から

伊東氏

 新四谷法律事務所の伊東卓氏は2月22日、EPファーマラインが都内で開催したセミナーで講演し、製薬企業におけるコンプライアンス体制構築の難しさについて言及。過去に起こったスポーツ団体での暴力的指導による不祥事を例に、社会問題化してもいまだに現場では問題が解決できていない実態から、「(業界内でガイドラインが制定されたとしても)不祥事をなくすのは簡単ではない。コンプライアンスを高めるには経営陣のやる気が大事」と強調した。その上で、コンプライアンス違反を通報する内部通報窓口(ヘルプライン)の運用のあり方にも触れ、「調査、公表、処分、再発防止策の策定が適切に行われるべき」と述べ、社内で企業倫理やコンプライアンスが浸透するまで“飽きずに何度でも繰り返す”ことが重要と指摘した。

 スポーツ界では、大相撲の時太山暴行死事件や桜宮高校バスケット部主将自殺事件など暴力的スポーツ指導による死亡事件が相次いだ。これらはスポーツ団体におけるコンプライアンスの悪しき事例として社会問題となったが、弁護士としてこうした事案にかかわった伊東氏によると「未だに暴力的指導は後を絶たない」という。


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