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【被験者リクルートメントの現状と課題】患者支援から被験者募集‐4月からは新社名に変更 ヘルスクリック

2017年3月29日 (水)

被験者リクルートメントを支援する企業

慶野氏

慶野氏

 シミックグループのヘルスクリックは、製薬企業向けサービスを行っている他のグループ会社とは異なり、患者へのサービスとソリューションを提供する企業として、患者をトータルでサポートするための被験者募集事業を展開している。自社と同じサイトの名称を持つ健康ポータルサイト「healthクリック」やコールセンターを通じた募集に加え、商業施設などで健康イベントを開催して治験を啓発することで、インターネットへのアクセスが少ない高齢者の被験者確保も図っている。慶野晋一社長は、「製薬企業だけでなく患者さんも医療の中の重要なステークホルダーなので、被験者募集単体で終わるのではなく、トータルで支援することによって患者さんの役に立てれば、製薬企業の役にも立ち、グループ全体のビジネスにもなる」とサービス全体で考えた被験者募集の重要性を強調した。

 慶野氏は、「被験者募集を日本で最初に行ったのはシミック」と話す。ヘルスクリックが設立されたのは2003年だが、それ以前の00年に、シミックは被験者募集広告の事業を実施していた。

 ヘルスクリックは、当初は健康ポータルサイトの運営を中心に展開してきたが、コールセンターを中心とした患者支援を手がけるなど事業を拡大、患者も含めた健康に関心のある人といった幅広くターゲットを設定した事業へと成長していき、その過程で被験者募集も手がけるようになった。「ここ2~3年では、患者にフォーカスを絞ったビジネスに変わってきている。被験者募集が臨床試験受託の一環としても位置づけられることから、会社全体の事業の中で優先順位が上がってきている」と意欲を示す。

 被験者の募集をめぐっては、生活習慣病の臨床試験が主流であった従来と比べ、希少疾患や特定の遺伝子異常を持つ希少癌を対象とする臨床試験が増加していることから、被験者の募集難易度が年々高度になっていると同時に、患者への治験啓発の必要性が高まってきている。

 そのような中、ヘルスクリックでは、複合商業施設や薬局などを中心に健康イベントを主催することで、インターネットを使用しない高齢者に対してウェブを介さずダイレクトに治験の啓発を行っている。「特に地方では、商業施設側も高齢者をどれだけ呼び込むかに注力しているので、われわれも健康イベントをさせてもらうことで、治験の門戸を広げている」と話す。

 治験を啓発する際も、「患者に問題提起を投げかけることが重要」と指摘する。例えば、「症例数が少ないことで治験の期間が長くなれば、製薬企業の開発費用が増す。そうなると薬価に反映されてしまう。高薬価を負担するのはわれわれ国民ですね」といったように、患者にとって直接には関係のない新薬の開発費用の話であっても、患者の生活につながるように丁寧に治験の重要性について説明していく。

 今年に入ってからは、患者サポート事業をさらに強化。患者向け健康管理アプリを提供する「ウェルビー」と業務提携を行い、両社の強みを生かしてポータルサイトとアプリの相互乗り入れを実現させた患者向けサポートプログラムの提供を4月から開始する。患者をサポートするためのツールだが、患者の許諾を得た上で、ウェルビーのアプリを通じて記録されるデータをヘルスクリックの被験者登録等に二次的に活用できる。

 3日後には、社名が「シミックヘルスケア」に変わり、新たな年度を迎える。サイト運営から事業を大幅に拡大したことが社名変更の背景だが、名前に「シミック」をつけることでブランド価値を活用していく狙いもある。CROやSMOをグループ会社に持つシミックは、臨床試験全体を見据えた被験者募集を提案できるのが強みだ。今後もトータルな患者サポートを行うヘルスケア事業を訴求していく。




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