メディカルモニターを強化

左から品川氏、大前氏
IQVIA(アイキューヴィア)に企業ブランドを刷新したクインタイルズ・トランスナショナル・ジャパンは、臨床開発受託業務を行う同社臨床開発事業本部で、医師の専門知識や経験を生かした医薬品開発支援業務として、「メディカルモニター」の布陣を強化している。被験者の安全性管理や治験実施計画の策定、さらに後進の臨床開発モニター教育と大車輪の活躍だ。患者志向の医薬品開発が推進される中、難治性疾患の治験が増えて被験者を守るための高度な医学的判断が求められると同時に、これまでとは違う視点で治験をデザインできる人材へのニーズは強い。そんな中、病気や患者、その家族の苦しみをイメージできる医師の経験はまさに貴重だ。現在、医師11人が在籍しており、そのうち3人が小さな子どもを持つ母親。子育てしながら仕事も可能な在宅勤務制度を利用し、“臨床医から臨床試験のプロ”としてのセカンドキャリアを歩んでいる。
メディカルモニター職は、グローバルの医薬品開発では主流で、外資系製薬やグローバルCRO大手は専門組織を敷くが、日本ではなじみがあまりない。国際共同治験が急増していた2010年、国内臨床開発を指揮し、医師である品川丈太郎臨床開発事業本部長がクインタイルズに入社したのも、メディカルモニター長として招聘されたことがきっかけだった。ただ、当初は体制が全く整備されておらず人材もいない状態。品川氏が個人的な人脈でのスカウトを足がかりとして地道に医師への声かけを続けた結果、現在は11人のチームとなり、国内CROでは屈指の医師集団を創り上げた。
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