日本製薬団体連合会の手代木功会長は20日、都内で記者会見し、8%から10%への消費税率引き上げに伴う薬価改定時期について、「増税時の10月以外の選択肢はない」と主張し、今年度に行われる医薬品価格調査も「消費税率引き上げへの対応を目的とした特例的な調査」との認識を改めて強調した。薬価制度の抜本的改革については、「薬価を引き下げる方向に偏ってしまった。新薬創出等加算の品目要件や企業要件の大きな見直しを求める」と述べ、この2年間で影響を検証した上で、制度改善に向けた業界の主張内容を検討していく方針だ。
今年度に行われる医薬品価格調査は、来年10月の消費税率引き上げに伴い、通常、薬価改定年には実施されないが、予算編成の観点から昨年度と同じスケジュールで実施されることになった。手代木氏は、医療費適正化に向けて毎年薬価改定をめぐる議論が進む中、今回の調査が「医療機関等の実質的な負担が増すことがないよう、消費税引き上げ分を適切に薬価へ転嫁することを目的に実施するもの」との認識を示し、特例的な調査としての位置づけであることを強調した。
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