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【日本製薬団体連合会】4月の薬価改定、前回より下げ幅縮小”“特例”基準戻しが影響

2008年6月16日 (月)

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■新薬の新ルールには期待感

 日本製薬団体連合会保険薬価研究委員会は13日、4月の薬価改定の影響に関する調査結果や新ルールに対する見解をまとめた研究報告を発表した。同委常任運営委員24社の改定影響率は5・8%と、前回改定時の影響率調査の7・1%と比べて1・3ポイント引き下げ幅が小さくなった。前回拡大した特例引き下げ率が2004年度基準(406%)に戻されたことが影響した。その中で、実際の改定率と企業側の試算値が異なったとする企業が前回改定時より増え、制度運用の透明性に課題が残された。加算率の大幅引き上げなどがなされた新薬算定ルールには、新ルールが適用された4月収載品目で効果が表れたとし「十分な評価を得ることができなかった薬効群等の新薬にとって、相乗的な効果による算定値の改善が期待できる」と、肯定的な評価を示した。

 薬価改定の平均影響率は、薬価研常任運営委24社が5・8%(前回7・1%)と、厚労省が発表する平均改定率5・2%を上回る影響だった。ジェネリック医薬品を扱う日本ジェネリック製薬協会(GE薬協)31社では8・8%(13・0%)、欧米企業のPhRMA・EFPIA会員16社では5・6%(6・0%)。いずれも前回より引き下げ幅は縮小している。

 薬価研会員社の影響率が低いのは、特例引き下げ率が406%に戻されたため。特定引き下げの平均影響率は薬価研会員社で前回1・1%に対し、今回は平均0・3%と影響は少なかった。

 この中で、実際の改定率が試算と異なったとする企業の割合が増えた。その理由として、薬価調査データの取り扱いに関する当局との差を挙げた企業は、薬価研が54・2%(前回38・5%)、GE薬協29・0%(21・4%)、PhRMA・EFPIAが62・5%(38・1%)に上った。

 また、薬価調査対象月の実勢価の把握で当局と差があったとする企業も多く、日薬連薬価研が37・5%(23・1%)、GE薬協45・2%(21・4%)、PhRMA・EFPIA43・8%(23・8%)だった。

 新ルールに対しては、新薬算定ルールでは特に原価計算方式の見直しを高く評価した。革新性に応じて営業利益率に±50%の範囲でメリハリをつける仕組みが導入されたが、4月収載品目の薬価が対外国平均価格比で103%と、導入以前より8ポイント増と効果を示した。

 同委は、「原価計算方式において新薬の価値を反映する加算の仕組みが導入された」と指摘、「業界にとって大きな成果であった」と高く評価した。有用性加算IIの要件緩和もなされたことから「5%程度の改善を期待したい」とした。

 一方、既収載品に対する新ルールでは、市場拡大再算定の対象拡大に関して強く反発した。特に、効能の追加が行われていない医薬品でも、“薬理作用が類似”しているとの理由で、再算定類似品としたことを厳しく批判した。

 特例引き下げに対しては、後発品の使用促進を阻害することにもつながる上「そもそも市場実勢価格をも割り込んで薬価を引き下げる特例改定は廃止されるべき」と批判した。

■市場拡大再算定、対象拡大を厳しく批判”ルール確定前の内示にも反発

 また同委員会は、2008年度薬価算定ルール改定で導入された市場拡大再算定の対象範囲拡大について、まだ導入をめぐり議論していた昨年11月中旬に、厚生労働省が対象候補品目を持つ企業に対して、新ルールを導入した場合の該当性に関する資料提出を求めていたことを明らかにした。同委は「その時点では該当するか否かの判断ができない状況の内示であり、到底容認できるものではない」と強く反発している。

 これは同日に発表された、08年度ルール改定の影響などを考察した研究報告に盛り込まれていたもの。同委によると、これまでの改定でも資料を求められる時期が11月中旬というのは「早い」としている。

 研究報告によると、「見直し事項が決定していない状況にもかかわらず、結果として従来のルールでは該当し得なかった品目までも再算定候補として資料提出が求められた」。また、改定の骨子が確定する前の第1回薬価算定組織で、「再算定対象品あるいは再算定類似品としての妥当性が検討され、当該企業に対して結果が内示された」ことも明かした。

 同委は、「このようなルールが決定していない段階で、再算定対象品あるいは再算定類似品としての妥当性を、当該企業に検討させたこと自体が大きな問題であった」とする見解を示した。

 今回の市場拡大再算定の対象範囲拡大については、これまでのルールは「効能追加をもって(適用要件となる)使用実態が著しく変化したものと見なしている実態がある」と指摘、「このような実態がある中で、さらに当該効能追加すらしていない薬理作用類似薬までも、再算定類似品とする今回のルール見直しは、到底容認できるものではない」としている。

 結果として激変緩和措置が導入されたが、「最終的に激変緩和を行うようなルール見直しは、本来行うべきではなかった」と批判した。

 次期改定ではさらに、効能追加という適用要件を外し「市場の著しい伸びをもって、使用実態が著しく変化したものと見なして適用するならば、それは単に『売れたら下げる』という機械的なルール」だとし、本来のルールの趣旨からかけ離れた運用になるとして「撤廃」を求めた。

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