北里研究所は、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬を早期に発見するため、「COVID-19対策北里プロジェクト」を始動した。研究実施期間は来年3月末までの1年間で主に製薬企業から約2億円の寄付を募ってプロジェクトを実施する。国内外で承認されている抗ウイルス薬の大規模スクリーニングを行い、遅くとも半年以内で新型コロナウイルスに効果があると思われる治療薬を突き止める。さらにプロジェクトで得られた研究成果に基づき、3年以内にSARSやMERSを含めたコロナウイルスに効くリード化合物を見出したい考えである。
北里研は、感染症治療で多大な功績を残した北里柴三郎氏が建学し、大村智教授がノーベル生理学・医学賞を受賞するなど感染制御の取り組みに力を入れてきた。感染制御では国内屈指の研究資源を持っており、新型コロナウイルスの世界的な拡大が続く中、治療薬の早期発見を目指したプロジェクトを立ち上げることになった。
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