第一三共は12日、来年3月頃に新型コロナウイルス感染症に対する遺伝子(mRNA)ワクチンの臨床試験を開始すると発表した。東京大学医科学研究所が開発を進める遺伝子ワクチンに技術提供していたが、動物モデルを用いた薬理評価で新型コロナウイルスに対する抗体価が上昇する良好な結果が得られた。アカデミアへの技術提供から一歩進め、新型コロナウイルス感染症ワクチンの開発に本格参入する。
同社は新型コロナウイルスワクチンの開発を最優先プロジェクトの一つと位置づけ、臨床試験と並行して埼玉県の製造子会社「第一三共バイオテック」(旧北里第一三共ワクチン)の原薬と製剤化設備を活用し、供給体制を整備する。第一三共バイオテックは厚生労働省から特例交付金を受け、2011年8月~19年3月の期間で「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備事業」を担っており、ワクチン生産体制の準備を進めてきた。
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