頻回の更新でニーズに即応
クラウドベースのソリューションを提供するヴィーバ・ジャパンは、2016年に販売を開始したリモートディテーリングツール「ヴィーバCRMエンゲージミーティング」について、新型コロナウイルスを契機としたMRの新たな働き方に向けて訴求していく。ウイルス感染が拡大した1~5月の期間で、エンゲージミーティングの導入件数が急激に増加しており、今後もバージョンアップを重ねることで顧客のニーズに応え、マルチチャネルの情報提供活動を支援していく。
同社は、各産業に特化したクラウドソリューションの世界的なリーディングカンパニーで、07年に主力のクラウド型顧客情報管理ソリューション「ヴィーバCRM」を発売。各システムは、上市以降も顧客の要望に応じて年3回のバージョンアップを毎年行い、デジタル化など製薬企業を取り巻く環境変化に日々対応しながらシステムを発展させている。
こうした中、昨今では新型コロナウイルスの影響を受け、緊急事態宣言時にはMRによる施設訪問が困難であったことから、リモートディテーリングを支援するエンゲージミーティングの実績が拡大しているという。4年前の発売当初は顧客の反応が緩やかだったが、今年1月以降、利用件数が一気に進んだ形となった。年内まで無償で提供している。
エンゲージミーティングは、ヴィーバCRMと連動したシステムで、MRが使用するタブレット端末などから、医療従事者と直接オンラインディテーリングの予定を調整できる。日報で予定を管理することも可能だ。医師側は、ブラウザやその他のアプリケーションも含めて、多様な環境下でもどのような形式でもディテーリングに参加できる。
プロモーション資材は、ガイドラインに準拠したものだけを登録できる仕様となっており、不正防止につながっている。どのような資材を活用したかも含め、リモートディテーリングの内容は、全てログとして記録される。
エンゲージミーティングも、同社の他の製品と同様、発売以降も顧客の要望に応じてバージョンアップを続けている。例えば、資材を医師と共有しながら医師の反応も把握できる機能は発売当初はなかったが、MRからの要望としてバージョンアップを通じてシステムに反映させた。
今後も様々なバージョンアップを検討している。来年1月からは、オンラインミーティングツールの「Zoom」や「Teams」と連動できるようになり、医師とのコミュニケーションの幅が拡がる見込みだ。また、同社の「イベンツマネージメント」ではウェビナーや講演会を企画し、予算やスケジュール管理、プレゼン資料の読み込み、実施報告などを一気通貫で行える機能の追加を予定する。
顧客サポートの責任者を務める西田竜太氏は、エンゲージミーティングについて、「ディテーリングの地理的な制約がなくなったことで、専門の疾患領域をまたいだ複数のMRがリモートディテーリングに参加するなど、われわれの想像を超えた使い方が用いられている。ユーザー会を開催し、様々な使い方の事例やノウハウを共有していきたい」と話している。
また、中長期的なバージョンアップとして、「マルチチャネルで情報提供を行う中、MRがどのような形で評価されるべきなのかを提案していき、機能としてシステムに反映させていきたい」との見通しを示す。
一方、同社は10月8、9日にオンラインイベントミーティングを開催する。「デジタルエクセレンス」をテーマに、急速に拡大するデジタルチャネルを対面など多様なチャネルと有機的に統合させ、デジタル時代での新しいコマーシャルエクセレンスを提唱する。
新製品のデモやパネルディスカッションなど多彩な内容とリモートの両方に対応したMRがデジタルツールを使いこなすことによって、どのような新しい可能性が創出できるかを検討し、同社としての今後の方向性を提示する内容を予定している。
Veeva Japan
https://www.veeva.com/jp/