
日本新薬グループ会社のシオエ製薬の社長に9月に就任した西川昇氏は、本紙の取材に応じ、オーソライズドジェネリック(AG)事業を近く始める方針を明らかにした。日本新薬が販売する前立腺肥大症に伴う排尿障害改善剤「ザルティア」のAGの上市に向け準備を進める。主力品の酸化マグネシウム製剤「マグミット錠」に次ぐ売上の柱を育てたい考えだ。西川氏は「新しいことにチャレンジして、ビジネスチャンスを掴みたい」と抱負を語る。
シオエ製薬の2019年3月期の売上高は約71億円。協和化学から導入した「マグミット錠」を中心に順調に成長を続けてきた。
しかし、酸化マグネシウムの細粒から錠剤への切り替え需要が落ち着いてきたため、近年は市場の拡大は小さくなってきている。協和化学の製剤技術などを強みに、現在もトップシェアを維持しているが、今後もシェア争いは激しくなる見込み。