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コロナ禍で緊急事態に対する備えが手薄なことを痛感

2021年04月26日 (月)

◆コロナ禍では、わが国が災害を除いた緊急事態に対する備えが手薄なことを痛感した。緊急事態宣言下でも行政の権限が弱いこと、マスクや消毒薬など必要物資の転売を即時に防げないなど、挙げればきりがない。国産の新型コロナウイルス感染症ワクチンの登場が遅れているのも一例と言える
◆国内で承認段階まで辿り着いた製薬企業は全て外資系。複数の内資系企業でも国内臨床試験が進められているが、緊急時に即応できる研究開発体制が構築されていれば現在の接種状況と異なる展開になっていたのではないか
◆企業側は、感染症を想定した平時からの支援や制度整備を求める一方、訴訟リスクや接種に対する国民への啓発が不足していたことも国産ワクチンが出遅れた背景として指摘している
◆企業努力に期待するだけで接種状況を好転させるのは不可能である。パンデミックは、国民がワクチンについて真剣に考える好機でもある。製薬業界や行政には、接種の判断材料となる多くのデータを国民に提供し続けてほしい。



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