関連検索: 日医工 テイコクメディックス 買収 ジェネリック医薬品 帝國製薬 子会社化 株式譲渡
ジェネリック医薬品(GE薬)メーカー大手の日医工(本社富山市、社長田村友一氏)は14日、帝國製薬(本社香川県東かがわ市、社長村山昇作氏)が保有するテイコクメディックス(本社さいたま市、社長石川弘道氏)の株式(30万株)を取得し子会社化すると発表した。4月下旬までに両社で株式譲渡契約書を締結する。取得金額は未定。テイコクメディックスの株式取得により、日医工の連結売上高は約420億円(両社単純合算)となり、国内のGE薬メーカートップに浮上する。
テイコクメディックスは、パップ剤メーカー大手の帝國製薬100%子会社として設立。2007年12月期業績予想では売上高107億2700万円、経常利益3億7900万円、当期利益8200万円となっている。GE薬事業は売上の約6割を占める。その一方で、皮膚疾患領域では新薬も手掛けるほか、帝國製薬のパップ剤、剤形改良の付加価値製剤や長期収載品、漢方製剤等を含め約190品目(うちGE薬は140品目)の医療用医薬品を市場で展開。全国8万8000軒の医療機関等での採用実績を有する。MR数は約100名。
株式取得の最大のメリットとして、「広域卸ルートを活用した医療機関に対する流通網を整備している点」(日医工)と説明し、テイコクメディックスの子会社化で、注力している卸ルートの販売体制のさらなる強化を図る考え。また、医療機関に対して製品を安定的に流通させる営業上のシナジーを期待すると共に、GE薬の普及上重要となる製品情報の提供体制を磐石にする。一方、帝國製薬は「株式売却後もテイコクメディックスに対する製品供給などは従来通り継続していく方針」とし、新たなビジネスチャンスとして成長を期待している。
現在、国が12年までにGE薬市場シェアを数量ベースで30%以上という目標値を打ち出すなかで、GE薬市場に対する外資、新薬メーカーの市場参入も相次ぐ。今後、市場競争の激化により、既存のGEメーカーを巻き込んだM&Aが、今後、表面化してくる可能性は高い。
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