富士フイルムは今月から、インドのケララ州コジコードで移動式健診センター「NURA Express(ニューラエクスプレス)」を新たに始動させた。同センターは、同社の医療機器や医師の診断を支援するAI技術を活用した健診センターの10番目の拠点で、新興国での健診サービス事業の拡大を図った。
今回、新たに展開する同サービスは、都市部から離れた地域に拠点を持つ現地企業と連携し、そのオフィスや工場で働く従業員の企業健診として、CT検査によるがん検診・生活習慣病検査サービスを実施する。
健診車であるニューラエクスプレスが指定された場所・時間に出向き、その場でCT検査を実施する。撮影された画像は、ケララ州コジコードにある「ニューラグローバルイノベーションセンター」に常駐する医師が遠隔で読影する。画像や解析した検査結果は、専用のスマートフォンアプリでフィードバックされる。
同社は将来的に、地方自治体などと連携し、都市部まで来られない地域に住む人たちに、ニューラエキスプレスで自治体健診を提供できる体制を構築し、より多くの人たちのがん・生活習慣病の早期発見に貢献することを目指していく。
なお同社は、2021年にインドのベンガルールに健診センター「NURA」を開設し、新興国での健診サービスを開始。その後、「NURA」や「NURA」のノウハウを取り入れた健診センターを、インドのほかモンゴル、ベトナム。アラブ首長国連邦にも展開している。