富士経済は、日本の希少疾患治療薬市場について、2024年実績の7000億円強から30年には1兆円を突破するとの予測をまとめた。30年段階で市場の約3割を占める血液疾患領域では、身体中のあらゆる箇所に繰り返し腫れが起こり、気道を塞けば呼吸困難に陥ることもある遺伝性血管性浮腫(HAE)治療剤、造血器疾患である発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)治療剤、血小板減少症治療剤の新薬を中心に市場の拡大を見込んだ。

同市場予測調査は▽開発品がある▽国内に治療薬がある▽患者数が100人以上いる――のいずれかを満たす13希少疾患領域177品目の国内市場について、開発品動向なども踏まえて40年までの動向がまとめられている。同社が注目市場として挙げた中枢神経、血液、免疫の3疾患領域は、30年段階の約1兆円市場のうち約6割を占める。内訳は中枢神経が2割強、血液が3割強、免疫が約6%。
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